3階は哲学者

石川啄木ファンのブログです

啄木を読む/「啄木詩集」

f:id:wazze2001:20191228142633j:image「啄木詩集」
  著者 石川啄木
  発行 岩波文庫
前回「呼子と口笛」を読んで、改めて啄木の詩の素晴らしさを感じたので、今回初めて全詩集を読んでみました。
結論から言うと「呼子・・・」以外はそれほどでも無かったかな。やはり啄木が社会に覚醒した後の方がドラマティックでエキサイティングと言えるでしょう。

啄木を読む/「呼子と口笛」

f:id:wazze2001:20191228142213j:image呼子と口笛」
  著者 石川啄木
  発行 青空文庫POD
  底本 中央公論社
石川啄木の詩集です。短歌のイメージの強い啄木ですが実は詩も凄い。特に明治44年に書かれたこの詩集は、今ならロックそのものと言って良いのではないでしょうか。

啄木を読む/「石川啄木〜漂泊の詩人〜」

f:id:wazze2001:20191228131925j:image石川啄木〜漂泊の詩人〜」
  発行 平凡社(ムック)
僕らは若い頃、仲間が集まると、よく「君は啄木派か?賢治派か?」という会話をしたものです。石川啄木宮沢賢治はともに盛岡一高出身で、夭折の天才と言われ、よく比較されました。
その当時、周りは賢治派が多く、僕は少数派の啄木派でした。啄木といえば北海道を漂泊した歌人で、僕も北海道を漂泊していた旅人だったので、共感を抱いていたのかもしれません。
さて、今も若い人が集まると「君は啄木派か?賢治派か?」という会話をしているのでしょうか。(きっとしてますよね!)

啄木を読む/「石川啄木という生き方」

f:id:wazze2001:20191228102323j:image石川啄木という生き方」
  著者 長浜功
  発行 社会評論社
石川啄木の評伝です。ちょっと言葉使いの汚いところが残念かな。もうちょっと良識ある言葉を選んで欲しいというのが著者への願いです。
それはそれとして、読んでいるとジョンレノンの生涯を思い出しました。大馬鹿な一生と珠玉の詩の数々。どこか似ているような・・・

啄木を読む/「啄木と郁雨」

f:id:wazze2001:20191227171502j:image「啄木と郁雨〜友の恋歌 矢ぐるまの花〜」
  著者 山下多恵子
  出版 未知谷
石川啄木と宮崎郁雨。2人の関係はゲーテとシラーのようなものです。シラー無くしてゲーテは無かったように、郁雨無くして啄木は無かった、と言えます。そんな啄木と郁雨の関係を心の内面まで解き明かした本です。

啄木を読む/「啄木の骨」

f:id:wazze2001:20191227152129j:image「啄木の骨」
  著者 小野寺脩郎
  発行 幻洋社
なぜ、啄木のお墓が(故郷の岩手ではなく) 函館にあるのかを物語風に書いた本です。主人公は啄木でなく"啄木の骨”。そして函館の奇人、岡田健蔵!!